こんにちは!
FAITH(フェイス)小川由佳です。
女性のキャリア支援やリーダー育成に関わる中で、
上司の方からこんなご相談を受けることがあります。
「昇進を打診したら“私には無理です”と断られたんです。
それで『管理職になる気はないんだな』と思ってしまって・・・」
でも、それって本当に『管理職になる気は全くない』
ということなのでしょうか。
【昇進を断る女性の部下。その背景にあるもの】
日々研修やコーチングで多くの女性の方々にお会いしますが、
皆さん、決してキャリアに消極的なわけではありません。
ただ、ライフステージによって、
キャリアにかけられる時間やエネルギーの配分が変わるのです。
たとえば、
小さなお子さんの子育てに忙しい
家族のサポートに注力している
など
一見「変化を望まない」「安定志向」に見える部下も、
実は「“今”は家庭を優先したい」と思っているだけ
というケースも多いように感じます。
【私自身も「キャリアよりも子供」が優先だった時期がある】
実際、私にも似た経験があります。
娘が小学校に入った直後、なかなかクラスになじめず、
メンタル的に不安定になったことがありました。
そのときは、とにもかくにも娘のことが心配で
「学校から帰ってきた娘のそばにいたい」
「早く環境になじめるよう、できることは何でもしてあげたい」
と思い、それが第一優先だったように思います。
でも、それから1年も経つと、
娘も新しい環境にすっかり慣れて、たくましくなり、
以前ほど手をかけなくても大丈夫になりました。
それに伴い、私自身も、
また少しずつ自分のチャレンジにも
目を向けられるようになっていきました。
そう、タイミングが変われば、気持ちも変わるのですね。
【「今はNO」でも、未来がそうとは限らない】
子育ての状況や優先事項は、
時間とともにどんどん変わっていきます。
だからこそ、上司の皆さんにお願いしたいのは、
「断られた=ずっとNO」と決めつけないこと。
部下から伝えられた「NO」は
「“今”は子供との時間を最優先にしたい」
ということから来るものかもしれません。
だから、タイミングを見て、
再び「チャレンジしてみない?」と声をかけることを、
あきらめないでほしいのです。
また、部下と対話をすることで、
部下の状況や思いを知り
仕事と子育ての両方を大事にする方法を探る
こともありだと思います。
子育て中の多くの方は
「仕事も家庭も大事にしたい」という思いを持ちながら、
日々、選択と葛藤を繰り返しています。
そんな中、自分の状況を理解しようと
声をかけてくれる上司の存在は、
次の一歩を踏み出す
大きな力になるのではないかな
と思っています。