※この記事は2024年2月28日に公開した記事を、2026年8月25日に加筆・改訂したものです。
こんにちは!
FAITH(フェイス)小川由佳です。
「部下に仕事を任せたほうがいいのは、わかっている。
でも、教えている時間がないし、
自分でやったほうが早いので、
ついつい自分でやってしまう」
研修などで管理職やリーダーの方とお話ししていると、
こんな声をよくお聞きします。
そうなんですよね。
忙しいと、
ついついそうなってしまいます。
私自身も管理職時代に経験していますし、
その気持ちは、とてもよくわかります。
ただ、この「忙しいので、ついつい・・・」に関する
ある調査結果を見て、1つ驚いたことがあります。
それは、
忙しいからこそ取っている行動が、
結果として自分をさらに忙しくしている可能性がある
ということ。
忙しい管理職ほど、細かく管理してしまう
パーソル総合研究所の
「中間管理職の就業負担に関する定量調査」では、
管理職の52.5%が
「自分自身の業務量が増加している」と回答しています。
また、この調査では、
業務量が増えた管理職が、
部下の計画や行動を細かく管理する
「マイクロマネジメント」に
傾きやすいことも示されています。
仕事が多くて余裕がない。
だからこそ、
「失敗して、やり直しになると困る」
「ちゃんとできているか確認しておきたい」
「説明するより、自分でやったほうが早い」
と考えてしまう。
一見すると、
とても合理的な行動です。
ところが、
ここに落とし穴があります。
「よかれと思って」が、悪循環を生む
管理職が何でも自分でやったり、
部下の仕事を細かくチェックしたりすると、
部下は、自分で考えたり、
自分で判断したりする機会が
少なくなっていきます。
すると、
「これはどうしたらいいですか?」
「ここまでできましたが、次はどうしますか?」
と、
上司の判断や指示を待つことが
増えていく。
そうなると、
管理職はますます忙しくなります。
つまり、こんな感じ↓

これって、
ちょっと皮肉ですよね。
自分の負担を減らしたくて、
「自分でやったほうが早い」と思ってやっている。
部下に失敗させたくなくて、
よかれと思って細かく管理している。
ところが、
その行動が長い目で見ると、
自分の首を絞めることにつながっているかもしれない。
けっこう衝撃的な内容だなあと思いました。
逆に、「信頼して任せる」とどうなるか
一方、同じ調査では、
部下の仕事や能力を認め、
信頼するマネジメントは、
部下の積極的な行動を引き出し、
管理職自身の負担を軽減する方向に
働くことが示されています。
もちろん、
部下に仕事を任せれば、
最初は時間がかかります。
仕事の目的を説明する。
やり方を教える。
質問に答える。
途中でフォローする。
自分でやったほうが、
その日だけを考えれば
間違いなく早いこともあるでしょう。
だから、
短期的には「自分でやる」ほうが楽。
でも、
長期的には「任せて育てる」ほうが楽になる。
ここが、
管理職にとって難しいところなのだと思います。
今日の仕事だけを見るのではなく、
半年後、1年後のチームを見る。
その時間軸を持てるかどうかが
大切なのかなと思います。
「任せる」ための第1歩
まずは、
「これは、本当に自分でないとできない仕事なのか?」
「この仕事は、本当に部下に任せることはできないのか?」
「何があれば、任せることができるのか?」
と自分に問うてみて、
仕事の棚卸をしてみてはいかがでしょうか?
できるところから、
少しずつ「任せられる範囲」を
広げていけばよいのだと思います。
管理職本人だけの問題にしない
なお、管理職が仕事を抱え込んでしまう背景には、
プレイヤー業務が多すぎる。
人手が足りない。
会議や報告業務等が多い。
といった、
組織側の問題がある場合もあります。
ですから、
管理職自身が「任せ方」を変えることと、
会社が管理職の仕事のあり方を見直すこと。
その両方が必要です。
また、
いつも忙しく疲弊している管理職の姿を見て、
次の世代が
「自分も管理職になりたい」と思えるのか。
女性管理職や次世代リーダーを
増やしていきたい企業にとっても、
考えておきたいテーマだと思います。
[出典・参考資料]
・パーソル総合研究所
「中間管理職の就業負担に関する定量調査」
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/middle-management/
・パーソルグループ
「管理職調査シリーズ:管理職の本音編 ~『管理職のリアル』に関する実態調査~」
https://www.persol-group.co.jp/service/business/library/15405/
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