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人的資本経営 ~ 変革の方向性①

こんにちは!
FAITH(フェイス) 小川由佳です。

3月14日の記事で、「なぜ昨今、人的資本経営が
求められているのか?」という話をしました。

今回の記事では、

人的資本経営という名のもと、
具体的にどのような変革が求められているのか?

経済産業省が発表した人材版伊藤レポートに記載されている、
「変革の方向性」について書いてみたいと思います。

項目としては6つあるので、まずその1つめから。

【1. 人材マネジメントの目的】
“人的資源・管理”から“人的資本・価値創造”へ

これは、まさに3月12日の記事でお話ししたことですね。

これまで人材は資源と捉えられ、
マネジメントの方向性も
「いかにその使用を管理するか」
という考え方でした。

そして、人材に投じるお金は
コストとみなされていました。

一方、人的資本経営では、
人材は価値創造の担い手であり、
教育や業務等を通じて成長する資本
として捉えます。

よって、マネジメントでは
「人材の成長を促すことで、価値を創造する」
ことが求められるようになります。

ここで人材に投じるお金は投資とみなされます。

【2. アクション】
“人事”から“人材戦略”へ

2つめの項目は、一言でいうと、

「ビジネスモデルや経営戦略と、
人材戦略とを連動させましょう」

ということ。

当たり前といえば当たり前なのですが、
企業価値を向上させようと思ったら、
人材戦略(人材投資や人事制度など)も、
そのビジネスモデルや経営戦略に
合ったものでないと意味がないですよね。

ですが、実際には、事業環境が変化し、
ビジネスモデルや経営戦略が変わりつつある中でも、
これまでの人材戦略が維持されているケースは多々あります。

これを見直しましょうというのが、2つめの項目です。

例えば、デジタル化が進展する中で、
ビジネスを対応させていくためには、
ビジネスに長けた人材の育成や登用が必要になります。

このような転換を戦略的に行えているでしょうか
・・・ということですね。

【3. イニシアティブ】
“人事部”から“経営陣・取締役会”へ

「経営戦略に連動した人事戦略を取るためには、
経営陣のイニシアティブが大切ですよ」

というのが3つめの項目です。

具体的にいうと、経営陣のコアメンバーである
CxOが密接に連携することが大切です。

「x」の部分には、E(Executive)だったり
S(Strategy)だったりF(Finance)だったり、
いろんなものが入り得ますが、
特にCHROの存在が、経営戦略の実現につながる
人材戦略の策定・実行に重要な役割を果たしうると、
伊藤レポートには書かれています。

更に、取締役会は、自社の人材戦略の方向性が
経営戦略の方向性と連動しているかについて、
監督・モニタリングする役割を果たすことが求められます。

さて、ここまで前半3つの項目をご紹介しました。

後半3つの項目については、
次の記事でご紹介したいと思います。

参考文献:
『持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書 ~人材版伊藤レポート』経済産業省
『人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書 ~人材版伊藤レポート2.0』経済産業省

 

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