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人的資本経営 ~ 変革の方向性②

こんにちは!
FAITH(フェイス) 小川由佳です。

前回の記事の続きで、
経済産業省が発表した人材版伊藤レポートに
記載されている「変革の方向性」について、
残りの3項目をご紹介したいと思います。

【4. ベクトル・方向性】
“内向き”から“積極対話”へ

「自社の人材や人材戦略が、どのように
経営戦略の実現や企業価値の向上につながるのか、
社内外のステークホルダーに発信し、
積極的に対話を行うことが大切ですよ」

というのが、4つめの項目です。

ステークホルダーの一例として挙げられるのは、従業員。

従業員にとって、自らの業務やその働きが、
世の中や会社の価値につながっていることが
実感できると、納得感ややる気につながります。

もう一つの例は、投資家。

投資家にとって、企業の経営戦略が、
理にかなった人材戦略によって裏打ち
されていることがわかれば、
よりその企業への投資しようという気持ちになりますね。

【5. 個と組織の関係性】
“相互依存”から“個の自律・活性化”へ

「変化の激しい時代に適応するためには、
これまでの安定性・均質性の高い組織から、
多様な個人が意欲をもって自律的に活躍している組織へ、
変革することが必要ですよ」

というのが、5つめの項目です。

「同じものを大量、かつ、安定的に供給する」
ことが求められている時代であれば、
安定性・均質性の高い組織
(近しい属性や価値観を持つメンバーが、
リーダーの指示命令のもとに業務を行う)
のほうが、都合がよかったかもしれません。

ですが、

変化の激しく、どんどんイノベーションが求められ、
生み出される時代。

個人の価値観やニーズが多様化する時代。

これらに適応し企業として生き残っていくためには、
多様な人たちが多様なアイデアを出してぶつけ合い、
トライ&エラーを繰り返しながら、
新しい価値を創造することが必要です。

そして、それを可能にする組織として、
多様な人材が、企業のミッションやビジョンのもと、
自律的に行動しようとする組織が求められているのですね。

【6. 雇用コミュニティ】
“囲い込み型”から“選び、選ばれる関係”へ

最後、6つめの項目は、

「企業が個人を囲い込む雇用関係から、
企業と個人とが対等で、お互い選び選ばれる
オープンな雇用関係に変化していきましょう」

というものです。

言い換えると、メンバーがずっと変わらず
同質性の高い雇用コミュニティから、
メンバーの出入りがあり多様性のある
雇用コミュニティに変わっていきましょう
ということだとも言えます。

企業としては、変化に対応するために
必要な能力や技術を持つ多様な人材の助けが必要です。

社内で人材を育成するのはもちろん、
もし社内に求める人材がいなければ、
社外にそういう人材を求めるということもありえます。

また、個人としても、価値観も多様化する中で、
自身の価値観に合い、かつ、自身の力を発揮できると
思える企業で働きたいと思うようになります。

このようなことが、企業と個人とが対等で、
お互い、選び、選ばれる雇用関係に発展していくのです。

参考文献:
『持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書 ~人材版伊藤レポート』経済産業省
『人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書 ~人材版伊藤レポート2.0』経済産業省

 

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