こんにちは! FAITH(フェイス) 小川由佳です。
前回の記事では、下記の調査結果で見えてきた
テレワーカー本人、及び、その上司がもつ
2大不安について取り上げました。
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◆「パーソル総合研究所、テレワークに関する不安感や孤独感について調査結果を公表」
◆2大不安
1.「非対面のやり取りは、相手の気持ちが察しにくく不安だ」
2.「部下の状況が上司に見えない」ことにより、
部下は「上司や同僚から仕事をさぼっていると思われていないか不安だ」
上司は「業務の進捗状況がわかりにくく不安に思うことがある」
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今回は、
「非対面のやりとりは、相手の気持ちが察しにくく不安だ」
という点について考えてみたいと思います。
(ちなみに、このメルマガの読者さんはリーダー層の方が多い
と思いますので、以降は、上司という立ち位置で書きますね。)
まず「非対面のやりとり」とは、
具体的にどういう状態でしょうか?
考えられるのは、主に2つ。
1つは、チャットなどの文面を通じてのやり取り、
もう1つは、TV会議のような画面を通じてのやり取りです。
まず文面でのやり取り。
情報は書き言葉だけなので、
それだけを読んで、相手の気持ちを察することは
なかなかもって難しいですよね。
基本は「書かれていることが全て」なので
お互いに、自分のことをできるだけ
書くようにするしかないのかなと。
相手を察することも、
相手から察してもらうことも、
どちらもあまり期待しないほうがいいのかな
と思っています。
以前、ある人が、
対面だと、「嫌い」と言いながら、「好き」という気持ちを表現できるが、
メールだと、「嫌い」と書いたら、それは「嫌い」でしかない。
と言ってましたが、
まさに、書き言葉の特性は
この表現に集約されるのではないでしょうか。
更にいうと、
「嫌い」と書いていないのに、
「嫌い」と取られてしまうリスクだってある
のが書き言葉。
かつて、私は
この特性をちゃんと理解できていず
ドツボにはまったことがあります・・・(><)
だから、私は、ネガティブなことを
伝えなければいけないときは、
チャットやメール等
書き言葉だけのツールを
使わないようにしています。
そして、直接話すようにしています。
電話とか、1対1でオンラインとか。
また、ネガティブなことを伝える場合でなくても、
書き言葉のツールを使うときは、
誤解を招かない表現になっているか、
内容が一意になっているか、
チェックしてから送信します。
更に、気持ちという点でいうと、
私は、ポジティブな気持ちは
Iメッセージを使って、
積極的に書くようにしています。
「~してもらえると、うれしいです」
「~してもらえて、助かりました」
というように。
というのも、
以前、ある案件で不動産屋さんとやり取りした際、
不動産屋さんがまさにこのような
気持ちを表現したメールを送ってこられていて
やり取りしやすく、かつ、快適だった経験があるからです。
ここまで、
書き言葉でのやり取りについて
書いてきましたが
もう1つ、
TV会議のような
オンラインの画面を通じてのやり取り
についてはどうでしょう。
ZOOMのようなオンラインのツールを通じてだと、
相手の空気感や反応を感じるのが難しいなあというのは、
私もオンライン研修の講師をしていて、
すっごく感じることです。
よくメラビアンの法則とかって言われるけど、
ほんと、人間って、視覚で多くの情報を得ていたんだなあと
思います。
(※メラビアンの法則:話し手が聞き手に与える3つの情報のうち、
それぞれのインパクトは、視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%)
では、どうしたらいいか?
私が思うのは2つです。
まず1つめ。
非常にベタですが、
そもそもオフラインのところで、
もしくは、オンラインでも、
相手との信頼関係を築いておきましょう
ということ。
相手が既によく知っている人で
信頼関係も出来上がっている・・・
というならば
まだ不安は少なくてすむと思うのです。
なぜなら、相手が普段感じていることや
思考パターン、行動傾向も察しが付くから。
これは、今からでも遅くはありません。
何かのきっかけを作って、
あるいは、定期的に
「困っていることはないか、ざっくばらんに話す」
という形で2人で話をしてみるのも
いいのではないでしょうか。
それに、会議や打ち合わせなど
複数の人が集まって行うオンラインと異なり
面談のように1対1で話すコミュニケーションについては、
対面で話す以上に、オンラインで行うと有効&話しやすい
という声もあります。
対面だと、「誰かに聞かれるのでは」とか
「突然誰か来るのでは」という不安がありますが、
オンラインだと、他の誰にも邪魔されない
2人だけの空間を確保できるから
なんでしょうね。
あと、もう1つ、
オンライン会議のときは、
普段よりも大きめに反応する
(大きくうなづく、等)というような
ルールを設定しておくことです。
実際、私もオンライン研修のときは、
研修の冒頭で、ツールの練習してもらいながら、
「反応は大きく」ということを
お願いしています。
・・・と、ここまで書いてきてふと気づいたのですが、
日本の文化って、「察する」ことが当たり前の文化
(ハイコンテクストの文化)なんですね。
テレワークだと、
この「察する」ができにくくなるから
不快ということかなと。
アメリカやカナダ、オーストラリア等の国は、
一般的に、言いたいことを
額面通りに伝え、額面通りに受け取る
ローコンテクストの文化と言われますが、
このローコンテクスト文化圏の人だと、
もしかして、テレワークは
日本の人よりも抵抗感が少ないのかな?
と思いました。
どうなんでしょうね。