こんにちは!
FAITH(フェイス)小川由佳です。
ここのところ、
テレワークでのコミュニケーションのコツ
について書いています。
前回の記事では
日経XTECHに載っていた「オノ課長とタナカさん」の事例から
学べることの1つとして、
部下それぞれの傾向を押さえて対処しないと、
部下によって反応が異なることになり、
上司としては「あれれ?なぜ??」ということになってしまう
という話をしました。
今回の記事では、
この「オノ課長とタナカさん」事例から
学べるもう1つのことを書きたいと思います。
「オノ課長とタナカさん」事例はこちら (前回の記事に飛びます)
この事例から学べる
もう1つのこととは何か。
それは
リーダーは、
自分はどういう人間なのかを理解すること、
特に、自分の「捉え方」に目を向けること
が大切
ということです。
結局のところ、
私たちが相手や周りの状況に対して
何を言うか、何をするか
というのは、
すべて
そもそも私たちが何を感じるか
何を思うか
で決まります。
そして、
私たちが何を感じるか、
何を思うか
というのは、
私たちがどのような価値観や信念、常識を有しているか
言い換えると
私たちが自分の周りで起きていることを
どのように捉えているか
に依存します。
例えば、
上司に対してあまりホウレンソウをすることなく
自分の考えでどんどん仕事を進める部下
がいたとしましょう。
これに対して、もし上司が
「部下は上司に対して細やかにホウレンソウすべき」
という価値観を持っていたとしたら、
この部下の行動は「適切ではない」
「何か問題が起こっているでは」と捉え、
怒りや不安、心配を感じ
部下の進捗状況について根掘り葉掘り聞いたり、
ホウレンソウが少ないことを注意したりすることでしょう。
一方、もし上司が
「部下は自分の考えでどんどん行動すべき」
「主体的に動ける部下がよい部下である」
という価値観を持っていたとしたら、
この部下の行動も気にならず、
むしろ、頼もしいと感じたことでしょう。
このように、
自分がどういう価値観や信念、常識を有しているか、
言い換えると、相手や周りの状況をどのように捉えているか、
によって、
相手や周りの状況に対する
自分の感じ方や行動が変わってくるのです。
そして、この感じ方や行動は、
普段、無自覚に行われます。
オノ課長の行動もそうですね。
おそらくオノ課長は、
「上司たるもの、常に部下の進捗を把握しておかなければいけない」
「部下は、上司に対してしっかりとホウレンソウすべきである」
といった価値観をもっていであろうことが想像できます。
そして、自分や部下が在宅勤務になり、
部下の仕事の進捗状況がより見えにくい環境となったことで、
不安や心配がより大きなものとなり、
タナカさんに対して30分ごとにメッセージを
送ってくるような行動に出てしまった・・・
と考えられます。
これを、オノ課長は無自覚にやってしまっているのです。
リーダーとして心掛けたいのは、
まず、自分の捉え方に自覚的になること。
自分の中に沸き上がった感情や
行動への衝動に対して
「私は、どんな捉え方をしているんだろう」
「その捉え方の根っこには、どのような価値観や信念、常識があるのだろう」
という問いかけを持つこと。
それだけでも、
自分の中に起こっていることや
自分と部下との間に起こっていることに対して
冷静に見る目を持つことができます。
そして、自分の心にある「感情や行動への衝動」が妥当なのか、
それらが相手に対してどのような影響を与えるのかを
改めて考えてみることです。
それによって、
次なる自分の行動を選びやすくなるのです。