こんにちは!
FAITH(フェイス)小川由佳です。
ここのところ、
テレワークでのコミュニケーションのコツ
について書いています。
前回の記事では
テレワークになると、
人は孤独感を感じがち。
なので、リーダーは
部下やメンバーに
日常的に声掛け(メッセージ)を
したほうがいい。
ただ、この声掛け、
1つ落とし穴があるので、
次回の記事で書きますね~
とお伝えしていました。
では、その落とし穴とは何か。
これを考えるうえで、
日経XTECHに載っていた記事をご紹介しますね。
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「企画書の進ちょくは順調ですか?予定通り午後2時に見られますか?」
都内の大手製造業のIT部門に所属する中堅システムエンジニア(SE)のタナカさんは、
上司のオノ課長から送られてきたテキストチャットのメッセージを見て
「またかよ、困っていたらこっちから連絡するのに…」とうんざりした表情を見せた。
オノ課長は普段から部下の仕事を細かく管理する「マイクロマネジメント」型の上司だ。
部下の自主性を重んじて任せるというよりも、日ごろからこまめに声がけをして一人ひとりのタスクの状況を把握し手を打っている。
ある意味で面倒見がよく、タナカさんはオノ課長に相談して助けてもらったこともしばしばある。
しかし急きょ全社で始まったテレワークで、タナカさんはオノ課長にストレスを感じるようになっていた。
オノ課長のマイクロマネジメントが激しくなったためだ。
オノ課長は毎朝10人の部下一人ひとりに、テキストチャットで1日のタスク目標を提出させるようになった。
タナカさんは「若手扱いかよ」と不満を感じつつも「オノ課長はきっちり管理したいタイプだから仕方がない」と割り切った。
ただし我慢できないのは冒頭のようにテキストチャットを使って、頻繁に進ちょくを聞いてくることだ。
ひどいときは30分おきにメッセージが送られてくる。
タナカさんはそのたびに仕事の手を止めて「今のところ予定通りです」と返信した。
煩わしいうえに「これまでだって任せてくれたんだから、
テレワークならなおのこと信用してくれてもいいだろう」と腹立たしく感じた。
オフィスで仕事をしていたとき、オノ課長は部下の席を歩き回って声がけしていた。
それがテレワークでテキストチャットに置き換わっただけという見方ができる。
しかしテレワークではオノ課長は部下の様子が分からないこともあって、手当たり次第に進ちょくを聞くようになった。
「今のところ予定通りです」のようなぶっきらぼうな答えしか返ってこないので、余計に心配になってメッセージを連発していた。
出所: 日経XTECH
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01248/031800001/
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皆さんは、これを読んで、どのように感じられるでしょうか。
この事例から学べることとして、
2つのことがあるように思っています。
まず1つめは、
上司からの声掛けに対する受け取り方、
違う言い方をすると、
リモートで、一人で仕事をすることへの感じ方は
部下によって異なる
ということです。
(ちなみに、オノ課長の「やり過ぎ感」は
次回言及するとして、今回は置いておきますね。)
皆さんは、コミュニケーションの取り方に着目して
人を4タイプに分類した「タイプ分け」という考え方をご存知でしょうか。
「自己主張の強さ」 × 「感情表現の度合い」という2軸で見たとき、
人は大きく下記の4つのタイプに分かれると言われます。
・コントローラー(支配型)
・アナライザー(分析型)
・プロモーター(促進型)
・サポーター(支持型)
(それぞれのタイプの特徴については、
こちらのサイトをご参照くださいね)
このタイプで見ていくと、
コントローラーやアナライザーの人というのは、
基本的に、テレワークにより一人で仕事をすることに
サポーターやプロモーターの人ほど
ストレスを感じません。
なぜなら、コントローラーやアナライザーの人の関心は、
「ヒト」というよりは「コト」だからです。
そして、自分のペースで仕事をすることを
快適に感じる人だからです。
コントローラーは、人に指図されたくない。
自分で判断して進めていきたい。
アナライザーは、自分が立てた計画通りに
仕事をして一歩一歩着実に進めていきたい。
という傾向のあるのですね。
ですので、例えば、上司がサポーター、部下がコントローラーだとして、
「部下をかまったほうがいいかな」
「しっかり声掛けをした方がいいかな」と
上司から部下へむやみやたらにメッセージを送ったりすると、
鬱陶しがられる可能性大です。
逆に、部下がサポーターやプロモーター、特にサポーターの場合は、
「ちゃんと見守っていますよ」「何かあればすぐ助けますよ」
という姿勢を伝えるために、上司からある程度しっかりメッセージを送ったほうがいいでしょうね。
以上のように、
部下それぞれの傾向を押さえて対処するようにしないと、
部下によって反応が異なることになり、
上司としては「あれれ?なぜ??」ということになってしまいます。
さて、「オノ課長とタナカさん」の事例から、
学べることがもう1つあります。
次回は、これについて書きますね。