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【書籍紹介】リーダーとしてのあり方はどうやったら磨けるのか?

こんにちは! FAITH(フェイス) 小川由佳です。

本日、新元号が発表されましたね。
今年は、元号の切り替わりというきっかけがあることで、また気持ちを新たに前に進めそうです。

さてさて。

リーダー&リーダーシップって、結局のところ、経験の多さとかスキルの豊富さとかよりも「あり方」が一番大事、「あり方」に依存する部分が一番大きいなあと常々感じます。

でも、この「あり方」って、一見つかみどころがなくて、「どうやって磨けばいいのか?」 と悩んでしまったりしませんか。

そんな「あり方」を磨く方法、言い換えると、今の自分が、どんなことを意識していけば、より「あり方」をブラッシュアップさせていけるのか?について、すごくわかりやすく書いている本に出会いました。

それはこちらの本↓

『リーダーシップに出会う瞬間 ~ 成人発達理論による自己成長のプロセス』(有冬典子著)

です。

私にとっては、久々にかなり心に響いた本で、本の中にたくさんの線を引いてしまいました。

以下、心に響いた箇所を抜粋してみますね:

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「じゃ、例えば君は困った部下を抱えたときどうしているんだい?」

小林さんの東野君に対する態度を疑問に感じていた私は、森尾さんの答えに注目した。

「そういうとき私はね、この人の存在が、この場にとって正解だとしたらどうだろう、って考えてみるの」

「場にとって正解だとしたら?」

「そう。困った部下だ、やっかいな人だ、と見るんじゃなくて、今のこの場にとって、この人の存在が必要だからこういう形で何かの役割を果たしてくれているのかもしれない、と考えてみるの。この場にとって正解だとしたらどうか、って」

「すると、どうなるんだい?」

「するとね・・・・・今までの経験上、本当に、正解なことがほとんどなの」

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ユミちゃんは、そんな森尾さんのことを「未知なことへの耐久性が高い」と表現していた。

腹の据わった様子と、堂々として落ち着きを見て、どうしたらああなれるのだろうと憧れた。

森尾さんはきっと、自分が事実だと思い込んでいることが本当に事実なのかをよく確認して、現実を見ているのだと気がついた。

私のように、そのあたりの観察があいまいだと、自分で作り出した妄想に自分で傷つく。その妄想が生み出した感情に飲まれ、やっかいなことにその感情は次のドラマを生み出す。そうして思い込みを強化し、だんだん事実のような気がして抜け出せなくなり、見事に悲劇の主人公になってしまうことがあるのだ。

未知なことや曖昧なことへの耐久性が高いとは、自分の内側のドラマと、外で起きている現実にはズレがあることを知っていて、しっかり境界線が引けることなのだ。

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「外側にある正しさに依存した『正しいリーダー』は、間違ったリーダーシップを生み出すわ。目指すべきは自分なりの譲れない理念を持ったリーダー。それができたら、誰でも良いリーダーシップを発揮できるわ」

・・・中略・・・

「理念とは、言い換えると『自分の願い』という意味ですか?」

・・・中略・・・

「そう、自分の願い。リーダーとしてどんなチームを作りたいと願っているのか、仕事を通してどんな社会を作りたいと願っているのか、自社の商品を通してお客様にどうなってほしいと願っているのか。そんなものが理念よ」

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「そう。自分の言動の起点が願いからなのか、エゴ・・・・・つまり、保身なのかにすべての人が自分で気づいておくこと。」

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「まずは、常に、自分の選択の起点が恐れからやろうとしていないかどうかを確認する。だんだん、自分の保身が的確な判断を阻害していることがわかってくるわ。そして、保身がなければ、どう判断するかを考える」

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「急がなくて大丈夫よ。こうして食べ物1つ選ぶような小さなことから、自分の願いから動く練習をしていくのよ。日常生活の1つ1つを、自分の願いから動くことを試してみるの。まずはそこからよ」

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「私思うんだけどね。人は、自分の欠点や弱点、といってネガティブな部分を受け入れることを恐れるよね。でも、それと同じように、いや、もしかするとそれ以上に、自分のポジティブな部分を受容することも実は恐れているんじゃないかと」

・・・中略・・・

「そう。例えば、知性の高さ、美しさ、影響力の大きさ、優しさ、自信、華やかさ、そして、・・・・・自分の奥にあるコアな願い、志、理念、夢。それらを受け入れてしまうと、同時に発生する責任や周りからの妬み、期待に応えられなかったときの恥への恐れ、そして孤立や失敗、損をするリスクも同時に引き受けなければならなくなるからね。だから、人は遠慮や謙遜を言い訳にして、その持てる光を出し惜しみしたり、自分の中になかったことにしたりする。そしてとうとう、周りは、その人の貴重な資質を享受できなくなってしまう。ね、遠慮は社会の迷惑でしょ」

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(以上、『リーダーシップに出会う瞬間 ~ 成人発達理論による自己成長のプロセス』(有冬典子著)より抜粋)

普段、研修講師をしていると、お伝えしたいことを受講者の皆さんにいかにわかりやすく伝えるか、腐心することがよくあります。

そういう点で、この本は、「管理職になることを上司から打診された、ある女性の物語」として書かれていることもあり、リーダーとしてのあり方&その磨き方がとてもわかりやすく書かれているなあと感動します。

もし気になった方はぜひ読んでみてくださいね。

お勧めです。

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