こんにちは! FAITH(フェイス) 小川由佳です。
皆さんのチームには、自分より年上の部下(年次が上の部下)はいますか?
先日、管理職をしている友人と食事をしているときに、この「年上の部下」というテーマについて話す機会がありました。
彼女は、かつての自分の上司(20歳上)が、現在、自分の部下になっているのだそう。
でも、彼女は、全然気にならないといいます。
「どうして気にならないの? 年上の部下とどう接していいか悩むっていう人、けっこう多いと思うんだけど・・・」
と聞いてみると。
彼女: 「う~ん、私は、そもそも、どちらが上とかどちらが下とかって考えたこと、ないんだよね~。」
私: 「へぇ~、そうなんだ。 上下が違うっていうより、役割が違うっていう感覚なのかな?」
彼女: 「そうそう、そんな感じ。
上司と部下って、役割が違うだけって思うんだよね。まとめる役と、具体的な業務を遂行する役と。
だから、こちらも遠慮なく、必要だって思う事は普通に言うし。
もしかしたら、相手はやりにくいって思ってるかもしれないけれど・・・。
でも、私自身は特にやりにくさはないな。」
私: 「へ~、それってすごいと思う。
他に何か心がけている事はある?」
彼女: 「私は学生時代、体育会系の部活で上下関係を叩き込まれたんだよね。
1年、学年が上なだけで神様・・・みたいな(笑)。
だから、年次が上であること、自分より長く生きていることへの尊敬・リスペクトはもっていると思う。
相手に対しても、そういう意味での尊敬・リスペクトはもってる。
で、そのうえで、仕事上で必要な事は言うって感じかな。ダメ出しも含めてね。」
彼女の話を聞きながら、まさに「人と事(問題)を切り分ける」ってことを、彼女はできているんだなあと思いました。
拙著にも書きましたが、相手とコミュニケーションを取るとき、特に相手とネガティブなことをやり取りするとき、「人と事を切り分ける」という意識が大事になります。
その人自身、その人の人格や存在自体【人】は、尊重する、認める。
その上で、その人の行動やその行動が引き起こした結果【事】については、率直にコミュニケーションを取る。
ということです。
人は、自分自身を否定されている・・・と思うと、致命的に傷つきますし、相手に対してわだかまりを持ちかねません。
一方、自分の行動やその結果を批判されたりダメ出しされる分には、一時的に落ち込んだりするかもしれませんが、致命的なところまではいたりません。
なぜなら、行動はいくらでも変えられるものだからです。
相手自身は尊重し続ける。但し、指摘するべきことは、プロとして指摘する。
そんな意識をもつことで、年上の部下に接しやすくなるかもしれませんよ。
(※ご本人の許可をいただいたうえで掲載しております。)