こんにちは! 小川由佳です。
皆さんは、
「学年びりのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」
という本を、ご存知でしょうか。
「ビリギャル」というタイトルで映画もやっていたので、「知ってるよ!」という方も多いかもしれません。
私も、つい先日、この本を読みましたが、とにかくおもしろい!!!
と同時に、「部下とのコミュニケーション」という観点で、すごく参考になることが満載でした。
この本の中で一番感銘を受けたのは、ビリギャルさやかさんを導く塾講師、坪田さんの「相手のいいところに気づく力」。
例えば、本の中に、こんなくだりがあります:
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中学レベルの英語ができるかどうか、国語ができるかどうかのテストを面談の場でやってもらいました。
結果は・・・・・案の定、ひどいものでした。
○次の英単語の意味を答えなさい。
「Strong」→答え(日曜日) ※正解は「強い」
「Japan」→答え(ジャパーン) ※正解は「日本」
○次の日本語を英単語にしなさい。
「彼らの」→答え(hi) ※正解はtheir
(中略)
しかし、僕が好感を抱いたのは、彼女がいずれの質問に対しても屈託のない笑顔で、うれしそうに答えていたことでした。
そして、「当たったらラッキー」という感覚で、必ず何かを答えようとするその姿勢がすばらしかった。
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日本史を学習し始めて少しした頃、彼女に僕がこう質問してきたのです。
「センセー、あのさ、この女の子、超かわいそうじゃね?」
彼女の人差し指の先には、「聖徳太子」という見慣れた文字。
(中略)
「あのさ、なんでかわいそうだと思ったの?」
「だって、この子、きっと超デブだったから、こんな名前つけられたんだよ。
“せいとく たこ”なんて。」
(中略)
歴史に関しても、これは行けるかもな、と僕は内心、思っていました。
さやかちゃんは元々、聖徳太子を「せいとく たこ」と読む子でしたが、実は、そこに可能性を感じたんです。
歴史をただの暗記科目にしがちな生徒も多いところを、「名前から人物像を描こうとしていた」からです。
歴史が得意になるかどうかの分岐点は、歴史上の人物への愛着を頂けるか否か、歴史上の事件への執着を感じられるか否かにかかっています。
※「学年びりのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」 坪田信貴著 角川文庫 より
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ぐいっっと視点を変えなければ、見過ごしてしまいそうな、相手の微かな輝き、原石。
それに気づく力。
私を含め、多くの人は、さやかさんが聖徳太子を「せいとくたこ」と呼んだ時点で、
「この子、大丈夫?」
「ヤバいね」
というレッテルを彼女に貼ってしまいそうです。
でも、坪田さんという人は、同じ状況で、さやかさんのよいところ、強みを見つけてしまうのです。
坪田さんいわく、
「ボクは、初対面の時に、この生徒の良いところはなんだろう、と必ず5つは探すことを習慣づけています。」
とのこと。
なるほど!
必要なのは、
・どんな相手であっても、必ず「良いところがある」と信じること
・相手やその行動をいろんな視点で眺めてみること
これまた1つ、私の磨きたい「引き出し」が増えました。
この「引き出し」に磨きがかかると、どんな世界が開けるのか、何が見えるようになるのか、
今からとっても楽しみです^^