こんにちは!
FAITH(フェイス)小川由佳です。
先日、女性の次世代リーダー向け研修をしているときのこと。
職場において問題だと感じることを聞いていたところ、
「それぞれが自分の仕事を抱え込んでいる」
「もっと、チームの中で共有できたら、
みんなで助け合えるのに」
という声が複数で挙がっていました。
確かに。
仕事が属人化することなく、
それぞれの仕事のやり方や情報等、共有できていたら、
誰かが休むことになっても、フォローし合えるし、
新しい人が来ても引き継ぎしやすいし
多くのメリットがありそうです。
女性が管理職になることを躊躇する大きな理由の1つに、
「管理職と子育ては両立できるのか」
という問いがあるように思います。
実際、私自身、女性の研修受講者等から、
こういった問いや相談を受けたことが複数あります。
この問いが出てくる背景には、
「管理職は、時間を厭わずチームやメンバーをサポートしなければならない」
という管理職の「あるべき姿(イメージ)」があるように感じます。
確かに、管理職が「時間を厭わず、チームやメンバーを
サポートしなければならない」となると、
管理職とプライベート(子育て含む)の両立が大変そうですし、
そうなると、いくら意欲があったとしても、
管理職になるのを躊躇する・・・というのはうなづけます。
これからのチームづくりや管理職のあり方として、
以前の記事でもご紹介した【ヘルプシーキング】という考え方やスキルが
より重要となってくるように感じました。
『仕事は自分ひとりでやらない』(フォレスト出版)の中で、
著者 小田木朝子さんがヘルプシーキングについて具体的に書かれています。
書籍の中で印象に残った文章を、以下に少しご紹介しますね:
◆そこにあったのは、「『全部ひとりでやらなきゃ』という病」のようなもの
◆考えたいのは、持続可能な『仕事のやり方』です。
気合、根性、長時間労働。そのいずれにも頼らずに、ちゃんとチームに貢献でき、成長実感が持て、周囲と良い関係を築きながら、健康的に「やりがい」を感じ続けられる「仕事のやり方」。
◆ひとりで抱えず、適切に『助けを求める』『周囲を頼る』ことが会社でも家庭でもできるようになりました。
しかも、”私だけ”がラクになったのではなく、ひとりで抱え込んでいた当時とは比べものにならないくらい今は”チーム成果”を上げられるようになりました。
そして、マネージャーとして部下を持ち、さらに役員として経営に参画する立場になった今、冒頭の状況に陥っていた私の「ひとりで抱え込む」という仕事のやり方や考え方が、自分にとって良くないどころか、チームの成果を無視した独りよがりの考え方だったことに気づいてしまったのです。
◆「周りに助けを求める」ことが苦手な人の共通点
1「思い込みによる心理的ハードル」
2「自分でやったほうが早い症候群」
3「甘い予測と判断の遅れ」
4「自分の仕事か、自分以外の仕事かで考える」
5「困っていることが説明できない」
◆管理職もひとりで抱え込まないこと。メンバーと連携し、チームの成果を最大化するというマネジメント・スタイルを組織に浸透させること。
それにより、管理職の疲弊や負担を緩和し、多様なリーダーを組織に生み出し、それに続く若手や女性も増えるという好循環につながります。
◆ヘルプシーキングが上手なチーム = 個人スキル × 仕組み × 文化
◆平常時のチェックポイント
1.仕事のやり方
・必要な情報はオープンにできているか
・業務ルールや進め方は適切か
・無駄や非効率はないか
2.仲間との関係の築き方
・普段からチームに貢献しているか
・オープンな自己開示ができているか
・仲間に関心を持ち、相互信頼関係ができているか
出所:『仕事は自分ひとりでやらない』小田木朝子(フォレスト出版)
ご興味を持たれた方は、ぜひ書籍を読んでみてください。
何かしらヒントが得られるのではないかと思います。